私は未読なんですけれど、『ホロコーストからガザへ パレスチナの政治経済学』という本があります。サラ・ロイというユダヤ系米国人が書かれた本です。彼女は、パレスチナ問題の著名な研究者であるらしい。さらに、彼女の両親はナチによるホロコースト(ユダヤ虐殺)を生き残った人たちだそうだ。書評などを探ってみると(例えば、「ホロコーストからガザへ」書評 極限まできた「反開発」を実証|好書好日 (asahi.com))、良書であるのは絶対確実という本なのです。
本書の中には、在日韓国人の徐京植さんとの対談もあるそうで、ふむ、読まなくちゃと思うのでした。ホロコーストと、ガザと、日本の帝国植民時代の遺産と、重なるものがあるということなんだろうなぁ。
さて、本ブログのタイトルとして書きました以下、「満州国が今も存在したとしたら…、それがイスラエルという国。そう考えると、なんか日本国からも想像が具体化するんじゃないかしら?」 満州とイスラエルを重ね合わせるのは、もちろん私のオリジナルではありません。ただ、この考え、私どこで拾ったのか思い出せないまま、書き始めてしまいました。
最近インターネットの中のどこかで目にして、あぁ、そうだよなぁとすんなり納得したアイデアです。オリジナルを示せなくてごめんなさい。ただ、オリジナルはなくとも、私がすんなり納得したそのこと自体は私の頭の中で起こったことです。だから、以下、誰かのコピーということではなく、私の考えで書いております。
そして、冒頭に紹介した本の中で、おそらく満州国とイスラエルの類似性は触れられているのだろうとも想像します。
満州とイスラエルの類似性
1932(昭和7)年に建国した満州国には、日本列島から貧しい農村の人たちが集団で移住しました。それは当時なりの新進気鋭の思いの結露でもあった。そして、そこで得た土地は、けして無人の荒野を開拓したわけではなく、もともとはそこで暮らしていた人たちの場だったわけです。そこを日本が植民地として取り上げて、移民者たちに配分した。それが満州国でした。
それは欧州(特にソ連を含む東欧)を中心に世界中から移民してきたユダヤ教を信じる人たちが、もともとそこ(パレスチナ)で暮らしていた人たちの土地を奪って自分たちのものにしたイスラエル国の成り立ちの状況とよ~く似ています。
歴史は、満州国の永続を許さず、結局日本からの大量移民は1945(昭和20)年に満州の地から追い出されて、多くの犠牲を出しながら日本列島に戻ったのでした。満州国は13年の短い歴史を刻んで、終焉したのです。
もし、日本からの植民者たちが、当時のまま権力者として存在する満州国が今現在もあったとしたら。それは現在のイスラエルとかなり似た状況だったりするのではないか。
満州国が今も存在したら…。建国からすでに90年。満州国で生まれた旧日本人の子孫がたくさんいる。移民一世の子だけでなく、今では孫の世代が満州国で活躍しているはずです。彼らにとって、満州国はすでに大事な故郷です。祖父母や親の代から引き継いだ土地だ。
そして、満州国の支配層の母語は今でも日本語です。学校で学ぶ国語も、日本語です。満州建国以前にそこで暮らしていた大陸系“先住民”も、21世紀の満州国にはいるでしょう。日本語ではない言葉を母語とする彼らは二級国民として位置づけられている可能性が高いのです。
イスラエル国内にも先住民としてのアラブ系住民がいます。彼らの多くは、今もイスラム教徒です。イスラエルという国家には、ユダヤ教徒ではないアラブ系イスラエル国民も存在するわけです。そして、彼らはイスラエルで二級国民として暮らしている。
満州国が今も存在するとして、その周辺国、たとえば中華人民共和国は、当然ながら満州国の存在を認めてこなかったでしょう。国交も開かれていない。北京政府にしてみれば、満州国というのは、90年前に侵略されたままの本来は中国の領土という存在だったからです。
でも、経済発展を続ける満州国に、中国のなかにも、もはや国交を開いてビジネスパートナーと考えようという声も出つつあったりする。それは満州国内で二級市民の位置に取り残されている大陸系先住民のひとたちからすれば、吉報なのか?凶報なのか?
(イスラエルの存在を否定してきたアラブ諸国が、米国の働きかけもあって、最近次々とイスラエルと国交を開き、開こうとしていますよね)
そんな満州国の存在を敵視する中国を隣国とするわけですから、満州国はその存続をかけて常に戦争に備え、軍備は怠らない。かなりの戦力を維持しているはずです。きっと有力な旧西側支援国も存在している。核の傘に守られている。もしかしたら、すでに核保有国かもしれません(イスラエルは核保有国です)。
国連としては、満州国は存続させるとして、大陸系先住民による新たな満州国家も建設することを提案している。なんとか妥協点を探そうとしている。
そんな状況を想像すれば、今のイスラエルの位置づけがリアルになりませんか? 満州国の成り立ちがもともと無理があったのは、歴史を振り返れば明らかです。そして、イスラエルの成り立ちも、同様に無理があったのです。ただ、満州国のスポンサーだった日本が中国・太平洋戦争の“敗者”だったのに対して、イスラエルのスポンサーは第二次世界大戦の“勝者”である米国と英国だった。同じ無理でも、スポンサーの違いで、満州国は滅び、1948年建国のイスラエルは2023年の今日も健在なのです。
今日のブログはここでお終いです。なんの結論も提案もないのです。
でも、満州国とイスラエル、似ている面があるのです。そのことだけを、書いてみました。
以下、10月25日毎日新聞より(イスラエル軍が空爆激化、ガザで704人死亡 1日の死者では最多 | 毎日新聞 (mainichi.jp))
イスラエル軍は24日、過去24時間でイスラム組織ハマスの軍事拠点を約400カ所空爆したと発表した。(中略)パレスチナ自治区ガザ地区の保健当局は24日、イスラエル軍の空爆により、過去24時間で少なくとも704人が死亡したと発表した。ハマスとイスラエル軍が戦闘を始めた7日以降、1日の死者としては最多という。双方の戦闘による死者は24日までに7100人を超えた。イスラエル側が約1400人、ガザ側が5791人となっている。

















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